憲法を家にたとえると・・・

憲法を家にたとえると・・・

▶ゼロから家を建て直すのが「創憲」

▶リフォームするのが「改憲」

▶このまま住み続けるのが「護憲」

さて、憲法を考える際にこの3つの選択肢がありますが、みなさんはどれがよろしいですか?

一番戦後で強かったのは、「護憲」の立場です。戦後の出発点の理念が最高なのであり、そこから外れることを「罪悪視」するような立場です。最初に打ち立てた理想を掲げて、最後までそれを守る、これも立派な姿勢だとは言えるでしょう。

ただし、このお立場が問題なのは、実際には世の中はどんどん変わっていきますから、自分自身を最初のまま固く堅持するなら、自身の「ガラパゴス化」を招く点にあります。日本の戦後体制が一番良いのであれば、なぜ日本はこの30年間世界最低の経済成長率になっているのでしょうか。憲法第9条の裏書きとも呼ばれる財政法第4条の問題点も含めて、戦後体制は大きな見直しが迫られていると思います。さらにウクライナ戦争が起こり、GDP世界第2位の隣国が、台湾・尖閣を武力による征服を目論む「荒波の時代」に、80年近いガラパゴス化した対応で、これを乗り越えていけるとは到底思えません。

次に、それでは部分的に改善を施す「改憲」はいかがでしょうか。これぞ大きく変えずに徐々に改善をする、保守思想の原則通りの理想的な保守主義の姿勢である、、そう戦後保守の方々なら主張されることと思います。確かに、この姿勢は一見現実的であり、最も合理的な態度にも見えます。さて、それで一行でも条文は変わったのでしょうか?

哀しいことですが、最も保守思想が強いと言われた首相が政権に長く就いておられたときも、結局それはできませんでした。そして今になって大いに乗り気の首相がいらっしゃるようですが、その間にパンデミックという世界規模での情勢の大転換があって、これに対応する改憲が「国家の主権を放棄する非常事態対応」に道を開きかねない、危険な道と化してしまったことは、これも残念ながら事実でしょう。地方自治法のパンデミック対応改悪と、WHOの2大改悪の状況下では、主権放棄の危険性を疑うなという方が無理と言うものです。そのようなことがないと言うならば、ぜひパンデミック条約案と国際保健規約(IHR)改定案を、ちゃんと国民に示して国会で審議をして下さい。それもなしに国民に何も知らせずに、裏で秘密裏に国民生活を拘束しかねない法案を準備するなど、言語道断の隠蔽政治を進行させている政治家各位を、国民はもう信頼できないのです。

これらの状況下にあって、私たち参政党は、ゼロから憲法を組み上げる「創憲」を選びました。それは、今日の隠蔽された政治状況では、国民の公議公論に基づき、公明正大に自分たちの未来を根本から考え直す姿勢を持たない限り、もう自分たちの未来は守れないと思うからです。

 この30年以上の時間を、日本は世界最低の経済成長におかれ、その間に取られた経済対策は、ことごとく市場原理主義または新自由主義の、巨大な資金を持つ人々の利益が最も重視される選択ばかりする政策が、一貫して連続的にとられてきました。もう、国民を守るよりは、グローバル利得者を守る姿勢が、政治家の常となり、一般国民のための政治は行われなくなってしまっております。

 ではなぜそんなことが通ってしまうのかといえば、端的に自分で自分のことを決められない方向に導く、現行憲法の他者依存的な考え方が、結局自らの様々な生活基盤さえも海外の方々に買われていって、全てを失う方向に推し進めてしまっているのではないでしょうか。思えば、現行憲法の成立過程と中身自体が、外国勢によって決められていたというのが実態であり、我々が外国勢力の決定下におかれる出発点にあったものが、実はこの憲法自体だったのです。もう一度、自分たちの国の未来とその制度設計を、自分たちの手で自らの形に合ったものにしていかないと、どこまでも外部勢力の介入を招き続ける構図が続くと思います。

参政党は、そのことを第一に直すためにも、ゼロから見直す創憲を今後も続けて参りたいと思います。